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青く輝く月の下で ~Under the shining B.L.U.E. moon~

創作発表板をメインの拠点にコードギアス二次創作やらオリジナル駄文、日々の雑記などを書き散らしていますの
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【わたしが勇者のおかあさん!】

「にんじんいらないよ」
と言われれば、山盛りにしてお皿に盛り付けてやるのが「わたし」のジャスティス。
案の定「ひえぇぇ?!」と青年は情けない顔で悲鳴を上げる。
フム。
割烹着姿の「わたし」はちょっと偉そうに組んでいた腕をほどいて、にんじん嫌いの「勇者様」の頭をポンと叩いた。
「い~い? あんたがにんじん苦手なのはわかってるわよ。わかったうえで……あえてにんじんを食べさせようとしている意味、わからない?」
「嫌がらせとか」
ポム。さっきよりちょっとだけ強く「勇者様」の頭を叩く。
「あのね、料理人を舐めんじゃないわよ? とりあえず、四の五の言わずに食べて来なさいッ! それまで食堂からは一歩たりとも出さないからね!」
まぁその、と「わたし」は付け加えた。
「一口食べてみて、どうしても食べられないほど受け付けなかったらかんべんしたげる。だから、とりあえず一口だけは食べてみてよ。ね?」
ううっと顔面の筋肉を引きつらせながらも「勇者様」はお皿を持って食堂の中の自分のテーブルに戻っていった。「この食堂は……地獄だ」なんてつぶやきが聞こえた気がするけど、まぁそこは目を瞑ってあげよう。
「そこは耳を塞いどいてあげるって言った方が正確なんじゃないか?」
お行儀の悪い格好で行儀良く列に並んでいた、もう一人の「勇者様」が皮肉っぽく言う。コラ、頭の中覗くんじゃない!
「こりゃまた失敬。ところでマム、相談があるんだが……」
もちろん「わたし」は快く相談に乗り、その上で彼の皿にはピーマンを大盛りで盛り付けてやるのだった。

《10分後》

「お代わりをいただけますか! 信じられないよ、にんじんがこんなに美味しかったなんてッ!」
「正直なところ俺は今日からなら神様信じてもいい気分だ。ピーマンが美味いだなんて、こんなの絶対おかしいってばよ」
よしっと「わたし」はグッとガッツポーズをとった。思わずドヤ顔でにんまりとしてしまうじゃないか!
すると、ちょうどその様子を遠くから見ていたらしい王女様が歩いてきてつぶやいたのだ。
「あんなに偏食のひどかった勇者様たちが次々とそれを治してしまわれるだなんて、ステキですわ。……やっぱりわたくしの目に狂いはなかったのですね」
……あぁ、次に出てくる言葉がわかりすぎるほどわかってしまう。つまり、要するに、具体的に、なんなんですか王女様!
「貴女はまさに、勇者様たちのお母さんですわ!!」
ちくしょう! それは褒め言葉なんだろうけど、褒め言葉になんてなってないやい!!
心の中で慟哭する「わたし」、うら若き乙女である「わたし」にとって、『お母さん』なんて呼び名は絶対に『NO!』なんだからね!





「わたし」は大体において知人たちから「おかん」と呼ばれる。
他の呼ばれ方もないではない。それは「母ちゃん」だったり、「ママさん」だったり、口の悪い同級生などからは「ばっちゃ」だったり。
つまりだ、ようするにみんなの「お袋さん」ポジション的存在、それが「わたし」なわけ。
みんなから頼りにされてる存在ってやつ? そんなのってイイって思う? でもでも、そんなにイイもんじゃないんだ。
小学校の時には既にそうだったっけなぁ。中学生の時にはおかんポジション磐石となってのこの調子。高校時代?「安定と実績のみんなのおかん」と呼ばれていましたが何か? ようするにポジション変更は叶わなかったってことさ……。
現在、バイトしながら調理師専門学校に通う今だって変わらず「みんなのお母ちゃん」としていぶし銀の毎日を送っている。
そんなわたしだから、恋愛の相談を持ちかけられることはあっても、自分が相談する側にまわるなんてことは……まして自分が恋の主人公になるなんてことは皆無だったのよね。
ちくしょう、「わたし」だって恋の話に花を咲かせてきゃいきゃい騒いでみたいんだっ! って何度血の雨……もとい涙を流したことか。
したことはあんのよ? みんなの恋愛四方山話に入っていったことはね。でも、会話に加わってみれば、乙女たちの井戸端恋愛会議はいつのまにか「おかん」の人生相談室になっている始末……。
そう、結局のところ「わたし」は主役に助言や助力を与える脇役に過ぎないのだ。
みんなから頼りにされるのは嬉しい。でも、たまには「わたし」だって主役になってみたいじゃない。
「頼れるみんなのお母さんってイメージが定着しすぎなんだよね。これはもう、誰も知らない土地に行くでもしない限りダメかもしれない……」
なんて感じで、とにかく皆から頼りにされる「わたし」ってのが「わたし」の一番の悩みの種なのだ。

ある日、いつものように夜の居酒屋のバイトを終えた帰り道、ガード下の寂しい辺りに差し掛かった時、「わたし」を異常事態が襲った!
まばゆい光と激しい振動、そして暖かい風。「わたし」は意識を失った。

目を覚ました時、「わたし」は見知らぬ異世界にいた。石造りの部屋と頑丈そうな鎧戸、光が明滅する魔方陣にローブ姿の魔法使い、鎧姿の騎士! キタ! マジで異世界ってやつだ!
現状把握も出来ないまま、でも興奮気味の「わたし」を異世界人の皆さんは謁見の間に招く。そこにいたのは絶世の美女のお姫様にクールで知的な魔法使いのお兄様がだったのだ。
お姫様はこちらの意向も無視して突然この異世界に召喚したことを謝ってくれた。そして語られる「わたし」の身に起きた出来事への説明。
なんでもこの世界は今、滅亡の危機にあるんだって。
その滅びの運命を覆すためにはどうしても異世界から救いの御手となる人を呼ぶ必要があった、てことならしいのよ。
だから呼ばれた?
「わたし」が呼ばれた!?

「はい、わたくしたちには貴女様のお力が必要なのです。無理なお願いとは承知でお願いいたします。どうかこの世界を救……」

だがちょっと待って欲しい。異世界からの召喚だって一回くらいなら誤爆ではないか?
ここで質問タ~イム。
さて、「わたし」は何のためにこの世界に呼ばれたのでしょーか?

1.実は秘められた「力」を持っていた! そう、「わたし」こそ伝説の勇者となる女の子だったのだ!!
2.地上人でなければ乗りこなせない異世界のマシン! そう、「わたし」は伝説の聖戦士になるのだ!!
3.ここはタモリっぽく言わせてもらおう。そんなわきゃーない、と。現実は厳しいのである。

もちろん答えは安定と実績の「3」に決まっている。現実は厳しいのだ。これはもう「こんなの絶対おかしいよ」と言わざるをえない。
いや、あえて言おう。どうせこんなことじゃないかとは薄々思っていたんだよねー。
じゃーなんの理由でわざわざ呼んだのよーと抗議をする「わたし」。
実は……とお姫様が重い口を開いた。
それによると、召喚魔法で勇者候補たちを呼ぶことには成功したんだって。
ただ、文化、風習、特に「食」がまったく元の世界と違うせいで勇者候補たちのストレスがマッハでやばいらしい。中には深刻なホームシックにかかっている勇者もいるんだとか。
じゃあなに? 「わたし」の呼ばれた理由っていわゆる一つの……

「はい! 勇者となる方々のお世話をしてくださる方としてお呼びいたしましたの!」

おうふ。異世界にきてまで「みんなのお母さん」ポジなんですか?
…………
………
……

いいじゃないか、やってやる! それが「わたし」の運命だっつんならやってやろうじゃないのっ!!

かくして「わたし」の異世界生活が始まったのでした。
素直なお子さまがいると思えば、妙に気取ったキザな奴もいる。
ぶっきらぼうに見えて実は気遣いの出来る捻くれ者もいる。
やけに突っかかってくるちっこいのなんか、もうケンカ友達みたいなもんだ。
そんな感じの勇者候補たちはどいつもこいつも癖のある奴ばかりで毎日が大変!
まぁでも「あんたじゃなきゃダメなんだ」なんて言わればやる気もでるってもんですよ!
勇者たちのかーちゃん業、「わたし」がんばってます!!



創作発表板@にちゃんねる掲示板は、大型匿名掲示板“にちゃんねる”にある変態共の巣窟創作を愉しむ人たちの憩いの場です。
とある日に思いついた妄想を文章化してみて、それを創発板の予告編スレにあげてみたのですが……
これがこれまでにちゃんねるの忍法帳に関する設定をまるで知らなかったこともあり、ぶつ切り投下になってしまったという結果に。
今回はそれに前半部分を加え、加筆修正して仕上げてみました。
忍法帳、あれからまたリセットがあったみたいで、再びLV1から上げなおしています。
あーマンドクセ。
それにしても、このお話。
なんとなく乙女ゲーにこんな感じのお話がありそうでないでしょうか。
面白くなりそうでない? ないかな? なりそうだよね!

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[ 2011/06/06 23:45 ] 創作発表板総合 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

HANA子

Author:HANA子
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F22ラプターに乗った王子さまか、
JAS39グリペンに乗った皇子さまが
迎えにきてくれること
ついでに言わせてもらえば、
メビウス1はうちの婿

イメージ的にアーニャならしい2×歳

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